「医学部に入りたい」と子ども自身が望んでいるとしても、自発的に毎日勉強できるようになるのは、本当に難しい。少なくとも、我が家の場合はそうでした。
頑張ろうと思う気持ちはありそう。でも、行動が伴っていないのです。そうすると親の私はイライラしてしまい、高1〜高2の頃はしょっちゅう険悪なムードになりました。
私自身は受験のために「長時間の」勉強を「長期間」したことがなかったので、最初は「医学部に行くには平日に〇時間、休日には〇時間勉強しないとだめらしいよ!」と聞きかじった情報を子どもに偉そうにお説教していました。
ところが実際は座っているだけでも相当な努力が必要でした・・・。
同じ時間子どもにおつきあいして初めて分かりましたが、勉強で机の前にいると、時間が本当にほんとう〜に遅く感じられるものなんですね。同じ体制で座っているのでお尻は痛くなるし、スラスラ解ける問題はほぼないし、苦痛以外の何物でもありません。
医学部受験生は修行僧のようなものだと聞いたことがありますが、まさにその通り。
とにかく並大抵のことではないです。簡単に長時間勉強ができるとは、思わない方が良いです。
では長期間に渡り、毎日勉強をし続けるには一体何が必要なのか?
ハードな受験勉強の経験がない私は、それが「モチベーション」だと信じて疑いませんでした。
でも、今はモチベーションではなくて「小さな習慣の積み重ね」なのではないかと思っています。
医学部に合格したいと言うモチベーションは長続きしない
モチベーションが勉強のやる気につながると信じていた私は、医療系のテレビ番組を一緒に見たり、家用の白衣を買ったり(未来の自分をはっきりと想像できるようになると願いが叶うらしいと聞いたから。笑)と、あれこれ子どもに働きかけてみました。
でも、やはり長続きはしないのです。
モチベーションが高まった日は、勉強できます。
でもいつの間にかまたやる気があるのかないのか、親から見るとよくわからない状態に。今考えると、私もモヤモヤしていたけれど、子どもも煮え切らない自分自身に何か思っていたのかもしれません。あまり自分の感情を表に出さない子なので分からないけれど・・・。
勉強量から勉強時間の確保にシフトしてみた
高1の夏休みから高2の6月までつけていた学習記録ノートを振り返ると、最初は日付と勉強した内容だけが記されています。だいたい1日3行程度。
これは、最初に読んだ医学部受験本の中に、成績を上げるには勉強時間ではなくどのくらい勉強したか(量)が大切だと書かれており、いまいち勉強方法がよく分かっていなかった私は単純に時間より量が大事なのね、と読んでしまったのだと思います。
高1の夏休みから半年以上たち、最初の勉強時間ゼロから比べると随分勉強するようになったと思うのですが、効果が見えず今までのやり方に疑問を持ちました。
ところがノートに勉強の量だけ記録してあっても、あまりに情報量が少なくて何をどう改善していったら良いのかわからないのです。
結局、高2の5月に勉強量だけを記載するのをやめ生活全般の記録にシフトして、どの時間に勉強時間を作れるか、どうするとより勉強への抵抗が少なくなるのか、どんなことが効果がありそうかを試行錯誤するようになりました。
例えば
朝早く起きて30分勉強できないだろうか?
学校から帰ってきたらすぐにシャワーを浴びて夜にまとまった時間を取った方が効率が良いか?
夕食の時間を何時に設定すると眠くなりにくいか?
何時に寝て何時に起きると午前中のパフォーマンスが良いか?
今見返して見ると、随分細かいことまで子どもを観察していたのだな、と思います。^^:
とにかく「生活全般(勉強も含む)記録→子どもと改善策を話し合う→実行」を毎日毎日やっていたようです。
こうしているうちに、毎日10分でも決まった時間に勉強するようになり、少しずつそれが習慣になっていきました。
習慣になると、勉強を始めるまでの抵抗感が少なくなる
勉強を始めるのがすごく憂鬱なのは、「やらなくても良いのではないか?」という気持ちが残っているからだと思います。
なんの疑問もなく「今は勉強する時間」だと思えれば、案外さっさと始められるもの。
やる気スイッチを押さなくても、習慣化することで毎日の勉強時間が少しずつ確保できるようになってくるとしめたものです。
我が家は少しずつ少しずつ勉強時間を積み重ねて増やし、最終的に長時間勉強を習慣にすることができるようになりました。
習慣にしにくいタイプのお子さんにはサポートが必要
世の中には「毎日これをする」と決めると必ずやれる人がいます。
一方、決めたはずのことを初日から反故にしてしまう人もいます。
後者のタイプのお子さんの場合は、習慣化のハードルがものすごく高いと思います。自分との約束を簡単に破るので、まず習慣化の第1歩が踏み出せないのです。
私は明らかにこのタイプです。ちょっとでも「面倒くさいな〜」「明日でいいか」「ちょっとだけやっても変わらないか」と思ったが最後、やらずに終わります。
でも一緒に始めるパートナーがいると、簡単に習慣化できたのでビックリです。例えばものすごく出不精の私でも、犬がいるから1日3回の散歩ができるように。自分の行きたい行きたくないという気持ちだけではできなくても、犬がトイレを我慢しているかなと思うと行けてしまうもの。
受験では子どものパートナーは私でした。子ども一人では嫌で始めにくい勉強でも、「あー、今日も仕方ないから始めますか」と私が言うことで、自然に勉強する流れになっていました。私がいたことで強制力も働いていたと思います。
口でいくら言っても勉強を始められない、習慣化しないお子さんの場合でも、一緒に始めるパートナーが見つかればハードルが下がって少しずつ勉強が当たり前になってくるかもしれません。
1日1つでも2つでも勉強できたことが自信になって、また明日もやろうと思えれば大成功じゃないかな。
だから、まずは小さな習慣の第1歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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