今回は、センター試験で大失敗してしまい二次試験で逆転は難しい人向けの記事です。
これを読んでいる方の中で、今年ダメでも浪人を許してもらえる人に心に留めておいていただきたいと思って書いています。
ただし、これは私個人の意見であること。
それから、人により合う合わないがあるので、実際はご自分で選択してくださいね。(人の意見をなんでも信じちゃダメです。)
足切りに合うから国立医学部の二次試験は受けない!?
さて、医学部受験のお話で、私がいつも「もったいない!!」と思うことがあるんです。
「センターで志望大学のボーダーに全く届かなかったから、あきらめて
二次試験を受けずに次の年に向けて勉強を始めた
これは、ほんっとうにもったいないです。
この話を聞くたびに
来年に向けて本番を体験しなくていいの?
足切りのない大学もあるんだよ!?
(足切りすると明言されていても、実施されない大学もある。)
と、内心穏やかではありません。
非認知能力はすぐに伸びない
センターを受けた時点で今年の受験は終了、すぐに予備校に申し込んで来年に向けて勉強を始めたと言う話は(特に医学部志望者の中では)よく聞く話です。
でも、受験、特に医学部受験は学力だけではない能力(非認知能力)が必要だと私は思っていて、どんな所でもどんな状況でも柔軟に対応できる力が、とても重要です。
試験というのは、試験傾向が変わったとか、試験前に天候が荒れて飛行機が飛ばないとか、雪がどっさり降って当日学校まで行くのに困ったとか、ありとあらゆることが起こり得ますよね?
次の受験までにそう言うことに対応する能力は伸びるのかな?とちょっと疑問を抱いています。やはり実際に体験して、自分で考えて行動してこそ伸びるのではないでしょうか。
国立医学部一本だと、緊張感がすごい
私立の医学部への進学は経済的に無理な場合、どうしても国立医学部に絞らざるを得ません。一発勝負の要素が強いので、強いストレスががかかります。
次の年に学力が上がっても、ここで失敗できないと言う緊張感は相当だと思います。
だとしたら、たとえ今年の合格は無理でも、せめて国立医学部の二次試験を体験しておいた方が良いかなと思うんです。
なぜなら、分からないということが一番不安を大きくするから。
一度なりとも経験してあれば、様子が分かるし、対策も立てられますよね。
面接本番は、練習のようにはいかない
面接は本当に大事です。試験の点数はそれほど振るわなかったけれど、面接で満点をもらって合格していった人を知っています。
私は面接の練習をすることはとても大切だと思いますが、本番を経験しているかいないかはもっと重要だと思います。
特に、ストレスに弱いお子さんや緊張しやすいお子さんはぜひ受けておいた方が良いと思うのです。
本番での緊張感は練習とは全く違います。きっと自分が想像する以上のストレスがかかるのではないでしょうか。
医学部受験を目指すなら、自分の心を制御する術を学びましょう
自分の思うようにならない時、自分の感情をコントロールできた人の方が大学受験医学部受験では勝ちやすくなると思います。
うちの子どもは図太いようでいて、焦ったり緊張したりすると頭から滝のような汗が出てくるタイプです。初めてのことにはちょっと弱いのだと思います。
実は高校受験ではガタガタに崩れ、これはダメだと私も相当肝を冷やした経験があるのです。塾に行かずに家庭で勉強を見たため、模試の経験が非常に少なく、多分雰囲気にのまれてしまったのだと思います。
そこで高校入学後は、初めてになることは人よりちょっと早く経験させる、ということを実践してきました。「君は焦りやすいからみんなより先に体験しておこう。」と私から声をかけました。
例えばホストファミリーを引き受けて外国の人と接するとか(田舎だから外国人と話すことがなかった)、ちょっと遠くまで一人で電車で行かせてみるなど、それほど大したことはやっていません。大したことをやろうとすると子どもが拒否するので(笑)。
少しずつ経験が増えてくると「先にちょっとでも知っていたりやったりしておくと、自分は余裕を持ってできるんだ。」と子ども自身が気づいてきました。初めての時はハードルがものすごく高く感じるけれど、2回目になるとすごく楽になるんだ、と。
誰でも弱点はあるけれど、
本番で弱点が表に出なければ良いだけ
他の人に分からなければ良いだけ
この考え方は医学部受験でもとても役に立ったと思います。必要以上に自分たちを追い詰めずに済みました。
自分の弱点を見つめることが、医学部合格につながる
自分が追い詰められているときにどんな風に思うのか
どんなことをすれば不安が解消できるのか
どうすれば自分が力を発揮できるのか
自分で自分のことをよく知ることが大事だと思うのです。
災害も日頃から、被害を想定して少しでも困らないように訓練しておくことが大事と言います。実際に非常食を食べておいてどんな味かを知っておくと、こんな物も自分には必要だと考えて準備すると思います。それと同じことを、受験でもすると言うことですね。
我が家の場合は、現役の時は前期だけ私が一緒に行きましたが、子どもにとっての初めての大学入試二次試験だったのと、雪の降る寒い地域の大学だったこともあり、想定外のことが色々起こりました。
反対に、こういう場合にはこういう手もある、こんな手もあるとその場その場で教えることができて良かったと思います。困ったことがあっても、必死に考えればいろんな解決法が見つかることを教えたかったのです。
後期試験では、前期の経験をもとに持ち物を決めたり、必要なものをあらかじめホテルにお願いしたり、レストランなどもあらかじめ調べておき目星をつけておきました。
その甲斐あって、後期は子どもが一人で困ることもなく、面接が終わった後はちゃっかり観光して温泉まで入って帰ってきました。母はそこまでの余裕さは求めてなかったのですけどね・・・。
浪人生の時は私はホテルと飛行機の手配はしましたが、他は子どもが自分にやらせました。ただし、忘れ物のチェックだけはしました。面接で使うものは特に念入りに。
国立医学部の二次試験を受けましょう
もし、費用面等の問題がなければセンターを失敗したと思っても、国立医学部の二次試験を受けてみませんか?
一人で飛行機に乗る
知らない土地に行く
ホテルに一人で泊まる
電車やバスは受験当日どのくらい混むのか
受験時のお昼をどこで調達するのか
体調を整える食事をどこで取るのか
自分で考えることばかりです。
でも困ったことがあれば、子ども自信が真剣に考えるでしょう。
これを前期・後期と2回やっておけば、自分は一人でもやれるという自信につながります。反対に、一人では不安だから来年は親についてきて欲しい、と思う人もいるかもしれません。自分はどう思うのか、最初の年にしっかりと見極めて次の年は最も良いと思う方法を取りましょう。
うちは現役では寒い地方の医学部を受けましたが、浪人時には雪の降らない地域の大学を選んだのは前年の体験があったからです。でも反対に行く気が無かったのに、大学周辺の環境を気に入って、次の年の志望大学になることだってあるかもしれません。
うちの場合は、現役で二次試験を2回受けたことが、しっかりと子どもの栄養になり、浪人時代に生かされたと思います。
生きた受験情報を手に入れ、自分で判断する
医学部受験は、勉強だけではなく、生きた医学部受験情報をどれだけ手に入れて自分で判断していくことがとても大切です。
ぜひ、噂やネットの情報だけでなく、自分の足を運んで実際に体験して、役に立てられる情報をたくさん得てきてください。
では。