文系医学部受験生は医学部からの進路変更が難しい。我が家が困ったこと。

医学部受験では、数学が得意な人が断然有利です。文系医学部受験生の子どもはその点ものすごく不利でした。

医学部合格者の体験談などを読むと、最初は苦手だった数学が最後は得意になった方がよく出てきますが、私としては、最初は勉強していなかっただけで根本的には苦手ではなかったのでは?と思います。

 医学部合格体験はよく読みました。子どもに役立ちそうなことを選んで真似したり。

うちの子どもは、そう言う人達とは全く違います。

鉄棒で言ったら、逆上がりができない人が4年間毎日毎日練習して、やすみながらなら一回ずつまわれるようになったレベル。連続してぐるぐる回るレベルには到底なれないような感じなのです。

そんな文系医学部受験生の子どもが進路変更を考えた時に、我が家が困ったことをお話しします。




浪人生の子どもが医学部以外の進路を考え始める

文系医学部受験者の子どもが、医学部合格に向けて勉強していた浪人生の夏をすぎた頃でしょうか、こんなことを言いました。

「来年も同じ内容の勉強を続けるのはキツイ。今年は医学部以外の学部も滑り止めで受けて、医学部が不合格なら受かったところに進学する。」

現役の頃は、「医学部以外行く気がないので他の学部は合格しても行かないから受けない。」と言っていました。浪人して必死に勉強する姿を見ていたので、本人が望むならもう1年応援しようと夫婦で決めていましたが、夫も私も本人が決めたのなら医学部以外の学部も良いと思いました。

子どもが医学部以外で興味があるのは、微生物や醸造、あとは歴史だそう。歴史はともかく、「へえ、微生物と醸造なんだ!」と新鮮でした。ひとまず私がそれらに関係ある学部や学科がある私立大学を調べることにしました。

子どもが微生物に興味を持ったのは、明らかにこのマンガの影響だと思います。「もやしもん」と「絵でわかる感染症」の両方持っています。

意外な落とし穴?文系医学部受験生は逃げ場がない。

おそらく理系が得意な人なら、微生物や醸造に限らず理系の学部を一般受験をしても大丈夫かなと思いますが、うちの子どもはどうかな?と思いました。

さらにやっかいなのが、あくまで医学部が第一志望だと言うこと。となると、医学部に合格するためにはセンター高得点、後期狙いは変えられない。勉強する科目の比重や配分は変えられないのです。

二次試験対策も前期の志望医学部の数学、理科の過去問対策で手いっぱいで、滑り止めの私立の過去問対策はできそうにはないです。

では、文系の学部と思うと英語は良いとしても国語・社会2科目が二次レベルに達していないのです。ここでも戦えない・・・(汗)。そして、国語や社会のセンターレベル以上の勉強には時間は避けません。

この時初めて、文系医学部受験生は医学部合格はただでさえ難しい上に、進路変更しようとしても潰しが効かないんだと気がつきました。

ただ看護学部になら進路変更しても大丈夫。むしろ理系科目の負担が少なくなり、英語や国語の配点が高い学校が多いので有利です。




滑り止めはセンター利用で受験することに

国立医学部に合格するには、二次試験で逆転が難しいうちの子どもにはセンター高得点はかかせない。となるとセンター利用で滑り止めを受験すれば、滑り止め対策の勉強はパスできます。

数学と化学が苦手な子どもがより有利になる配点で受験できる大学、学科、受験方式を検討しし、最終的に、少しずつレベルを変えて4つの大学を受験することにしました。GMARCHが3校と東京農大です。幸いセンターで目標の9割が取れたので全て合格することができ、この中の1校に入学金を振り込みました。




センターで高得点が取れなかったことも考えておく

センターで希望通り高得点が取れれば良いのですが、試験ですから当然取れない可能性もあります。

そうなった場合に備え、センター利用方式で受験する大学のレベルの幅を大きくすることと、一般受験で(複数回)受験することを考えましたが、センター利用のみにしました。理由は、一般受験は受験会場に行って受験する分負担が大きいからです。

それとあくまで私の意見ですが、センター利用方式のみを利用する場合気をつけなければいけないのは、センター試験利用方式よりも一般受験の方がレベルの高い大学に合格しやすいことです。一般受験なら早慶レベルでA判定でもセンター利用方式だと、センターで9割取っていても少し下のレベルの大学の合格にとどまる可能性があります。もしセンター高得点ができなかった場合は・・・?

それを受け入れられるかは人それぞれなので、よく検討した方が良いと思います。うちの子どもはとにかく二浪は無理だから、それも受け入れると言うのでセンター利用方式のみで受験させました。




慶應・早稲田・上智大学の理系学部はセンター利用はできなかった

高望みをして、目を皿のようにして探してみましたが、見つかりませんでした(あくまで私調べです)。

二次レベルの理数科目ができる人が来て欲しいと言うことですよね。それはそうよねと思いました。

もしセンター利用で受けられても、よりレベルの高い医学部受験生も受験するのでどちらにしても無理だっただろうと思います。




まとめ

文系医学部受験生は、医学部以外の滑り止めを受ける場合においても不利。

センターで高得点が取れれば、センター利用でGMARCHの理系学部も合格できます。

早稲田大学の文系学部は、センター利用でかなりの学部を受けられる。ただし、近年指導が入って合格者の数が減っているとの情報も聞くので、センター9割でも不合格になることがあります(私はそう言う人を知っています)。

早稲田大学はセンター利用受験者の繰上げ合格はないようだ。他の学校は調べていないが、受験する場合は要確認。センター利用がボーダーの場合は、一般受験もした方が良さそうです。

一般受験をする場合は、理系文系のどちらの学部でも二次力が足りない。その場合は、大学のレベルを下げるか、英語と小論文のみで受験できるような学部を受ける。英語が相当できるなら、早慶レベルも可能性が出てくる。

看護学部は医学部からの進路変更をしても全く問題なし。

最後になりますが、文系の医学部受験生の親は、早くから他学部の受験情報も入手し、もしもの時にも困らないようにしておくと色々安全です。うちの子どものように、今年で終わりにしたいからと急に言うこともあり得ます。

親は子どもの2〜3歩先を予測して、最悪の場合を常に考えておくと、親自身のショックも少なくて済むのかも、済んだのかもと思います。うちの例が参考になるかはわかりませんが、滑り止めを決定される時にお役に立つと良いなと思います。

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