時々、受験について相談を受けることがあります。
その時に悩むのが、現時点でその子の志望校合格可能性が低い場合。
その子に合いそうなアドバイスを教えて、「頑張ってね。」で終わらせた方が良いのか(社交辞令的な対応)、もっと具体的なアドバイス(1つや2つではない)をした方が役に立てるのか?
さらに、模試の結果や勉強法などを聞くうちにこんな風に思い始めます。
この子は
「現状の成績と合格レベルとの差を簡単に埋められると思っているのではないかな?」
と。
今回は、自分の成績を正確に受け取れない受験生について考察してみようと思います。
合格レベルになれると考えるのはこんな子
今の自分がものすごく頑張って勉強したら「このくらい伸びるだろう」という予想点数が高め。
そもそもがむしゃらに勉強して合格までにどのくらいかかるか想像がつかない。
こういう子がとても多いのではと想像。(うちの息子も私も、当初は全く同じ状況。)
私が相談を受けたお子さんも、学校の先生や予備校のチューターさんとどんな面談をしているのかなあ?と気になりました。
思い返すと、確かにうちの子どもが高校受験の時も、大学受験の時も、担任の先生から「志望校を変えてください。」とはっきり言われたことはありませんでした。
絶対合格しそうだからではなく(そうだったら嬉しかったけど)、高校受験なら私立の滑り止めを受ける予定だったし、医学部受験では浪人もOK、国立医学部なら全国どこでもOKと親子の意思が同じだったので、先生としてはなかなか強いことは言えなかったのかなと思います。できれば生徒の夢を叶えさせてあげたいと、先生も思ってくださっているわけですから。
うちは進路の面談で、先生よりも私の方がずっと厳しいことを子どもに言っていたので、そっとしておいてくれたのかもしれません。
でも、私と同じようにどこの親御さんも「これじゃ受からないよ。」と、相当強くお子さんには伝えていると思うのです。
それでも、なかなか子どもは理解できない。
では、一体どうすれば本人の現在の実力と医学部合格レベルとの差を、子どもが現実的に感じるようになるのでしょうか。
身近に国立医学部や東大合格者がいると現実的に考えるようになる
まずは一般的に言われている医学部受験の現状を調べると良いと思います。先日ご紹介した各サイトにも色々情報が乗っていますし、ネットで調べると医学部受験の過熱ぶりなども分かると思います。
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そうは言っても、何となくひとごとな感じで自分のことに引き寄せて考えられませんよね。私もそうで、とにかくすごく頑張らないとダメだとは分かるのですが、具体的な目標をどう定めて良いのかが分からなかったんです。
そんな時に、子どもの高校の卒業生のセンター得点が発表されました。東大に合格した先輩のものです。得点率が一人は約94%、もう一人の先輩が90%でした。各教科の点数も具体的に記載されていました。
この時初めて「国立医学部や東大に合格するってすごいことなんだ。」と実感しました。子どものチャレンジセンターの得点とは雲泥の差なのが明らかです。あまりの点数の差に、絶望感が・・・。
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でも視点を変えると、田舎に住んでいても現役で東大に合格する人はいる。しかも94%取った先輩は全て独学だそうです。すごすぎ!
我が家が家庭で医学部受験を何とかしようと思った大きな要因の1つに、この先輩の存在があったと思います。後から考えると自分達が同じようにできると思ったのはおこがましかったなとものすごく思いますが・・・。
すごい先輩がいてくれたお陰で、やり方次第で何とかなるかもしれないと子どもも私もたくさんの勇気をもらいました。
遠いどこかのすごく頭の良い人の話ではなく、身近な高校の先輩の話だと思うと、うちの子供にもチャンスがあるのでは?と希望が。今まで半目を開けて見ていた成績を両目をもっとしっかり開けてシビアに見なければ!と思うようになりました。