医学部に入った人の普通を普通と思うまでが長い。意識変革は時間がかかる。

子どもが高校1年生の時、数日間家庭教師をしてもらった人に「医学部はこう言う勉強をこう言うスケジュールですれば入れます。」と教えてもらいました。

簡単に言うと、中高一貫校のようなカリキュラムです。一日にこなすべき勉強の量も恐ろしく多いです。ただし集中力は続かないので、休日でも8時間が限度ですね。予定していた勉強が終われば時間は関係なく終わりにして、さっさと遊んで楽しく過ごしていいよ!とのこと。

はっきり言って親子揃って目が点。既に子どもは高1。そもそもその計画から既に脱落していますし、中学の勉強だって抜けが相当ある状態です。おまけに高1の最初は下から数えた方が早い順位だったのです・・・。

え?これどうやってやるの?と言う気持ちが身体中からダダ漏れ(笑)。

私は受験の本などでこう言うスケジュールは知っていたけれど、自分の目の前に突きつけられると「どこの世界の話?」と全く現実味がありませんでした。子どもはもっと訳がわからなかったと思います。

親子揃って、「やるぞ!」と言う気持ちより、「無理!」と言う無意識に拒否する気持ちが強かったと思います。




そして、今。

もし私があの日にタイムスリップできたら、すんなりと受け入れられる。やり方を間違えずに量と一定の時間勉強できれば、成績は上がってくると思うし、医学部も合格圏内に入ってくると知っているからです。

やり方、量、時間と言うととっても短い言葉ですが、これをやり切ることがどれだけ大変なことか。少なくともうちの子どもにとってはそうでした。能力の差ってやっぱりあるのだなあと、医学部受験を通して親子共々心の底から思いました。

ただ裏を返せば、

自分で正しい勉強法が見つけられなくても

足りない部分が分からなくても

コツコツやれなくても

世の中にはいくらでも助けてくれるものがあります。塾や予備校や家庭教師を上手に使えば良いのです。

勉強の仕方が分かっている人に教えてもらい、定期的にやり方をチェックしてもらう。

自分に足りていない勉強を把握して弱点を潰せる教材を与えてもらう。

医学専門予備校ならお金はかかりますがしっかりと勉強や生活面の面倒を見てもらえるのかもしれません。

うちは物理的にも心理的にも通える、通いたい塾も予備校もなかったので、私がその役割をしました。




私が言えるのは、自分なりの勉強法を探し続け、足りない部分を補い、コツコツ続けていくうちに、あんなに無理だと思っていたペースの勉強が普通の感覚でできるようになってくると言うことです。

子どもと二人三脚で勉強しているうちに、いつの間にか本人も私も意識が変わっていたのです。でもそうなるまでに2年くらいかかりましたね・・・。

長いと言えば長いし、それまで勉強していなかったので短いと言えば短いとも言えます。もし子どもの本気度がもっともっと高かったら、ずっと早く変わっていたと思いますが、それはうちの子に望みすぎなことだと思います。

結局毎日の授業や予習・復習を大切に、分からないことを残さない、そしてコツコツ地道な勉強を頑張ることが、医学部への着実な方法だと思います。