子どもが大事なことを親に相談せずに決めたと怒るけれど、理由がある。

あなたのお子さんは、進路や就職など大切なことを決める時に親に相談してきますか?それともしてきませんか?

私がママ友からよく聞く愚痴は、

「親に相談もしないで。」

「親の気も知らないで。」

「親に感謝もしないで。」

というようなものが多いです。あなたもそんな愚痴を言ったり聞いたりしたことありませんか?実は私はあまりないのです。




その理由は私が良い親だからではなく、昔の自分を思い返すと恥ずかしくて言えないからです。だからついお子さんをかばった発言をしてしまいます。

誤解を与えるかもしれませんが、私はとても普通の子どもでした。ただ、思春期の頃に考えていたことをあまり忘れていないからだと思います。世の中のお父さんもお母さんもみんな子どもだったはずなのに、どうしてその頃のことを綺麗さっぱり忘れてしまうのでしょう?

子どもも確かに無神経だったり思いやりがない場合がありますが、そこはまだ子ども。狭い世界の中で、経験も少ないのです。親が望んでいる子ども像にはまだまだ追いついていません。(そして大抵親の理想像は、今の子どもよりかなり良い子。)そして、子どもにだって子どもなりに、相談しない理由だってあると思うのです。

もし相談相手が親でなかったら、どんな人に相談しますか?私なら、相談したい内容に詳しい人にします。あるいは落ち込んでいて、答えよりも優しくして欲しいなら、お説教しないで話をゆっくり聞いてくれる人にすると思います。

親がそのどちらでもなさそうな場合は、どうでしょう?

困っていることに詳しくなくても、一緒に調べたりしてくれる親なら相談するかもしれません。

でも、困っていると伝えても「自分も分からないから好きにしていいよ。」と言われたら?ただ愚痴を聞いて欲しいのに、聞いてくれないどころか余計なお説教までされたら?

私なら親に黙って決めます。これ以上傷ついたり悲しい気持ちになりたくありません。




子どもは親の気も知らないで、感謝しない。

これについては、そもそも親は疲れを隠して、子どもの為に精一杯明るい顔をして色々してあげていませんか?こう言う方は、子どもがいつも親を心配している状況を望んでいないと思うんです(優しいお母さんだと思います)。そうだとしたら子どもは気づかないことの方が多いのではないかしら?

それなら最初から、子どもに親の気持ちを「言わなくてもわかってもらいたい」と望むのはやめましょう。黙っていたら理解はしてくれないので、「ママ、今日は風邪っぽいからこれをして欲しい。」「送迎したらお礼を言って欲しい。」とストレートに子どもに話した方が話は早いし、お互いにストレスが溜まらない気がするのです。ついでに他の人にしてもらったらお礼を言おうね、と躾もできますしね。

それに、子どもの方も親の「感謝して欲しい。」と言う気持ちが透けて見えると、特に反抗期の子は反発してしまうような気もします。(もちろん心の中では素直にありがとう、と思っていると思いますけどね。笑)子どもは親の本音をあっさりと見抜くので、美しい言葉で建前を言うよりも、案外本音を話すと素直に気持ちを話してくれることが多いような気がします。

親は仕事に家事に育児にと本当に多忙で、忙しい、面倒くさい、分からないと相談をスルーしてしまうことはままあると思いますが、いつもこれをしていると子どもから当てにされなくなってしまいます。ところが普段は楽だしそれで良いと思っているはずが、高校・大学・就職などを決める時に「親に相談もなく事後報告だった。」と、突然怒り出す親がいるのです。これは子どもにしたら、本当にびっくりします。びっくりして、突然否定されるので反発までしてしまう。

ただ、親だけを攻めるには申し訳ない気持ちはあるんです。私の周りを見回しても忙しい人ばかり。色々な意味で余裕がありゆったりとした雰囲気を持つ人は、少ないと思います。お子さんが複数いればそれだけ手もかかるし、40代・50代は体も変化してくる時期ですものね。

それでも、私は親は何とか気力と時間を絞り出して、お子さんとコミュニケーションを取って欲しいと思うのです。高校・大学・就職は将来子どもがどのように自立していくかに関わる重要なことです。入る前なら親が助けてあげられることもあります。もし親にあまり相談がないまま(親が)納得のいく結果が得られなくて、ついつい愚痴っぽいことを子どもに言うくらいなら、早いうちに親の方から相談に乗ってあげて欲しいと思います。




私がオススメなのは、まだまだ受験が差し迫っていない頃から、それとなく親の考えを子どもに伝えておくことです。いざ目の前に受験が迫ってきた時に、突然親の意見を言われても子どもは戸惑ってしまいます(同じ考えなら問題ないでしょうけれど)。

子どもが小さな頃から高校や大学の文化祭には遊びに連れて行ったり、テレビで親が尊敬する人が出てきたら親子でその人の話をする、子どもが伸びそうな(伸ばして欲しい)分野の展覧会に出かける、面白そうな本を一緒に読むなどすることで、親の考えは少しずつ子どもに伝わっていきます。

そしてこう言うことは、ほんの少しずつしか子どもには伝わらない気がしています。だからじわじわとじっくり伝えていきましょう。

もし受験直前で意見が合わない場合も、親は大人の余裕を持って落ち着いて話し合いましょうね(話し合えるといいですね!でも難しい!)。とりあえずいきなり否定から入るのはダメですよ〜。

では。

『子どもが大事なことを親に相談せずに決めたと怒るけれど、理由がある。』へのコメント

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